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オーディオと価格の微妙な関係

 オーディオの値付けは非常にうまく行われている。

 ここがこう違うから、そのぶんワングレード上の製品の価格がこれだけ高いーー。

 使われているパーツや外装などのデキで微妙な値段の違いがある。その意味ではある種、オーディオは価格を見ればクオリティがわかる。

 だがその反面、「好み」という視点でみれば、価格はまったく関係ないといえる。矛盾する話だが、おもしろいものだ。

 たとえばウィルソンオーディオというド高いスピーカーがあるが、私にとってはまったく意味のない存在だ。なぜなら好みじゃないからだ。

 同様にアキュフェーズの高額製品も、私にはまったく有難みがない。存在しないのと同じだ。好みじゃないからである。

 こんなふうにオーディオと価格は密接な関係があるにもかかわらず、反面、まったく関係ないともいえる。要するにオーディオは聴いて気に入るかどうかがすべてなのだ。

【電源ケーブル】吉田苑「雷神」とキンバー「PK-10」を聴きくらべた

PK-10
キンバーケーブル PK-10

電源ケーブルで音は変わるのか?

 電源ケーブルで音は変わるのか? といえばオーディオマニア最大の関心事のひとつ。そこで今回は環境をまったく同じにし、2本の電源ケーブルの比較試聴をやってみた。

 お品書きは、音の違いが対照的でわかりやすそうな吉田苑の「雷神」と、キンバーケーブル「PK-10」の聴きくらべである。

 まずPK-10は、獲物に飛びかかる瞬間のジャガーのような暴力的でエネルギッシュな躍動感がある。しっとりした潤いや音の厚み、太さも特徴だ。

 では低音はどうだろうか?

 ベースギターの音にはがっちりした量感がある。マッシブで弾力性があり筋肉質だ。こういう低音を聴いていると、人間の腰は思わず浮いてくる。それが音楽に「乗る」ということだ。ダイナミックで無条件に楽しい。いかにもマッキンやPassのアンプに合いそうである。

 一方、吉田苑の雷神は澄み切った「静寂」を体感できるケーブルだ。帯域バランスがフラットで、全域にわたり引き締まったハイスピードな音を出す。解像度が高くカラッと乾いた音調である。

 低音の量感は適度であり、相応のエネルギー感もある。ソリッドでエッジの利いた低音を放つ。きれいに位相が揃い、低域に負けず高域にはある種のきらびやかさがある。

 立体的な空間表現は明らかに雷神のほうがいい。音場も広く、音場感にはかなりの落差がある。ここが最大のポイントだ。マッチするアンプといえば、やはりフラットバランスで立体音響が得意なNmodeやSOULNOTE、パイオニアあたりだろうか。

 まとめるとPK-10は楽器の音をひとつひとつ別個に聴くぶんにはいいのだが、身を引いて音場全体を聴いたときの空間表現に関してはハッキリ雷神のほうが上だ。そのぶんPK-10には力強い低域の力感がある。まあ一長一短だ。

 跳ねるような躍動感を重視するのか? それとも解像感と空間表現か? もはや好みの問題であり、その選択に客観的な指標などない。あとは聴き手が好きなほうを選ぶだけである。

 果たして電源ケーブルで音は変わるのか?

 あなたもぜひ一度試してみませんか?
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Dyna-udia

Author:Dyna-udia
DYNAUDIOというスピーカーに出会ったせいで、こんなブログをやってます。

SP:Dynaudio Confidence C1 platinum,
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