「本当の音」が知りたい
ジョビンの『ブラジル』が再生できない
オーディオを本格的に弄り始めてまだ間もない頃のことだ。
アントニオ・カルロス・ジョビンの『ブラジル』を奏でるイントロのウッド・ベースの音があまりに太すぎ、我が家のシステムではブリブリに音が割れてしまう。再生するのが無理なのだ。
で、CDを持参し「このベースの本当の音が知りたいんです」と某オーディオ専門店の◯◯さんに深刻な顔で訴えた。
すると◯◯さんは一瞬なんとも微妙な顔をしたが、黙ってB&Wの巨大なヤツとマッキンのセパレートを用意してくれた。で、音を出し、「そのCDをこれで再生させるとこういう音です」という。
「なるほど、これが本当の音か」
私は納得した。
もちろん「本当の音」なんてものはこの世に存在しないことを初めて知ったのは、それから何年もあとのことだ。
どうしてるかなあ、◯◯さん。
オーディオを本格的に弄り始めてまだ間もない頃のことだ。
アントニオ・カルロス・ジョビンの『ブラジル』を奏でるイントロのウッド・ベースの音があまりに太すぎ、我が家のシステムではブリブリに音が割れてしまう。再生するのが無理なのだ。
で、CDを持参し「このベースの本当の音が知りたいんです」と某オーディオ専門店の◯◯さんに深刻な顔で訴えた。
すると◯◯さんは一瞬なんとも微妙な顔をしたが、黙ってB&Wの巨大なヤツとマッキンのセパレートを用意してくれた。で、音を出し、「そのCDをこれで再生させるとこういう音です」という。
「なるほど、これが本当の音か」
私は納得した。
もちろん「本当の音」なんてものはこの世に存在しないことを初めて知ったのは、それから何年もあとのことだ。
どうしてるかなあ、◯◯さん。