オーディオは上を見始めるとキリがない オーディオでは、上を見始めるとしまいにゃ電柱を買うハメになる。なので私はみずからに閾値を設けている。でないと際限なくコストをかけることになり、オーディオ関連業者にいいように食い物にされるからだ。
話をわかりやすくするため、まずはイヤホンを例に取ってみよう。
私はiPod用にUltimate Ears TripleFi 10 Proというカナル型イヤホンを使っている。だがサードパーティー製の高価な交換ケーブルには絶対、手を出さない。このイヤホンの本体は5万円くらい。なのに1万円以上する他社製の高級交換ケーブルが出回っているのだ。そんなものまで買い始めるとキリがない。コスト・バランスが悪すぎる。
また私はポータブル・アンプには手を出さない。もちろんポタアンを使えば音は良くなるに決まっている。だが街をうろつくとき持ち歩くiPodを使うにあたり、わざわざカサ張る上に重いアンプを持ち歩くなんて本末転倒だ。街の風景を楽しむためのBGM再生装置であるiPodにアンプなんていらない。
もちろん自宅でもイヤホン挿してiPodを聴くなら別だ。だが私は自宅ではスピーカーで音楽を聴いているからその必要はない。そもそも5万のイヤホンに、5万のポータブル・アンプなんてコスパが悪すぎる。いやもちろんどこにお金をかけるかは個人の自由だし、繰り返しになるがアンプを使えば音は良くなるに決まっている。だがそんなふうに上を見始めるとキリがない。
こうして私は、余ったお金で1枚でも多くCDを買いたい。私の第一目的はあくまで
音楽を楽しむことであり、その他のことにムダなお金を費やすなんて考えられない。
さて、これをピュア・オーディオに当てはめれば……もうおわかりだろう。
いや確かに電気を 「きれいに」 するため我が家の屋根にソーラーパネルを設置した。これは原発に依存し切った今のエネルギー構造を転換する一助になれば、との思いもある。で、電気の完全自家発電体制を作るところまではやった。その際、電気系統も見直し、ついでに壁のオーディオ専用コンセントもいくつか新設している。だけど効果のわからないクリーン電源にコストをかけるなんてナンセンスだ。
ほかにも吸音ボードやら拡散材、怪しい調音アクセサリー、スピーカーケーブルのための(!)インシュレーター、高級電源ケーブルなどなど、上を見ればキリがないほど高価なものは売られている。だけど、そんなものに余分なコストをかけるつもりはない。
こうして余ったお金で私は1枚でも多くCDを買いたい。なにしろ好きな無数のアーチストの聴きたいCDは、次から次へと際限なく新譜が出るのだ。
私はそこに湯水のようにコストをかけたい。
テーマ : オーディオ機器
ジャンル : 音楽