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YouTubeが切り開くオーディオ試聴の世界

試聴なら「YouTube」での時代へ

 オジサンがオーディオを試聴するとなると決まってショップへ行ったものだが、いまやYouTubeの大流行で家に居ながらにしてオーディオの試聴ができる時代が来た。

 オーディオショップや個人ユーザーが手持ちのオーディオ機器を比較試聴し、その音と映像をYouTubeでさかんにネットへ上げているのだ。

 このトレンドが始まったころは、「そんなもの、最終的に出力されるのは我が家のスピーカーなんだから、我が家のスピーカの音で脚色されるに決まっているじゃないか。参考になるわけがない」とバカにしていた。

 だが録音技術の発展もあり、そのテのYouTubeコンテンツを自宅で聴いても機器間の音の違いがはっきりわかるようになってきていて驚いている。

 時代の進化とはすごいものだ。

 とはいえもちろんショップで実際に試聴するのがいちばんなのは変わりないが、今後は小生も積極的にYouTubeによる聴き比べを聴くようにしようと思う。

で、聴き比べをまたブログに書いたりするとおもうので、またよろしく。

音の好みは変わるもの

YBA
✳︎昔、よく試聴していたYBAのPASSION 300 INTEGRE

だからオーディオの「黒歴史」は終わらない

 私はオーディオに興味を持った頃にはViolacello、YBAあたりの色のある音が好きだった。

 ところがたまたま通りすがりのオーディオ屋さんでSoulnote dc1.0を聴いてしまってからというもの、すっかり無色透明なすっきりメントール系へ行ってしまった。

 その頃はちょうど聴いてる音楽も、2000年代の録音がよく解像度の高いハッキリした系のジャズだったので、SoulnoteやNmodeがドンピシャだったのだ。

 で、もうオーディオは卒業だと考えていた。

 だが困ったことに、歳を取るうち聴く音楽がだんだん変わってきた。
 
 以前聴いていたトンガった最新のジャズからどんどん年代が退行し、90年代のジャズと(高校生の頃に聴いていたような)まったりした50年代のジャズまでまた聴くようになってしまったのだ。

 こうなると困ったことになる。

 50年代のこってり色のついたジャズに、色のないスッキリ系のNmodeは合わない。で、またぞろ試聴を繰り返し、オーディオに初めて興味を持った頃に好きだったViolaを結局買うことになってしまった。

 非常にこわいのだが…………こういうサイクルって、聴く音楽が変わるたびに起こるわけだよね? そしたらそのたんびに、その音楽に合うオーディオに買い換えることになるのかしらん? 怖っ。

 オーディオ「黒歴史」は終わらないよなぁ、これじゃあ。

テーマ : オーディオ機器
ジャンル : 音楽

tag : YBA_PASSION_300_INTEGRESoulnote_dc1.0NmodeViolacello

「音像型」って本当にあるのか?

dyna

「音場型」の表現ができないだけでは?


 懸案だったアンプを買い、一日中、音楽を聴いてる今日この頃だ(買ったアンプは近日、写真を公開する)。パワー・アンプが盛大に熱を発するので、いまは裸でオーディオを聴いている。ちなみに私は家では裸でいることが多い裸族である。

 この新アンプは我がディナウディオと組み合わせれば、ちゃんと音場の奥行きも表現する。少なくとも音場型の機能は持っている。ただ音像型というほど音像はリスナーに飛んでこない。まあ、そもそもスピーカーが後方定位型のディナウディオなので、(アンプをどうしようが)前方に音像が飛んでくる展開にはならない。

 で、ふと思ったのだが、音像型って、音場型の立体的な表現ができない「その他のオーディオ機器」を指すんじゃないか? ということだ。だってスピーカーは前に音を出すわけだから、(ディナウディオのような後方定位型でない限り)音像って前に飛び出しますよね?

 イメージ的には音像型ってJBLとかなんだけど(以前、何度もJBLを聴いたときには「まさに音像型だなぁ」と思った覚えがあるものの)、いまはどんな鳴り方をしていたか思い出せない。今度、聴いてこよう。

 てなわけで我が家の新アンプは少なくとも音場型の鳴り方としては十分であり、かつ音像型と言ってもいいほど音像も立っている。両方の要素を兼ね備えているわけだ。さすがハイエンドアンプである。

 それはともかく。

「音像型」って本当にあるのか? と思い始めた今日この頃だ。JBLを再度聴くまではなんとも言えない。あとアンプで音像型ってあったかな? マッキンとかそれっぽいな。試聴のためにメモしておこう。メモメモ。

テーマ : オーディオ機器
ジャンル : 音楽

tag : ディナウディオJBLマッキン

JBLとマッキンが欲しい

JBL 4429

40〜50年代のマイルス聴くならこれで決まりだ

 前回の記事でCambridge AudioのUSB-DACの話を書いたが、まだ後日談がある。

 このDACの艶と温かみのある音色に合うので、今更ながらマイルス・デイビスの4部作のCDを引っ張り出して聴いてるうちに、 40〜50年代のマイルスにまたハマってしまった。

 実に高校以来の出来事だ。

 で、すでに中古屋に売っちゃったマイルスの旧盤CDを夜な夜なアマゾンで大量に買いまくっているうちに、メインシステムの音にそれらのソフトが合わないことに我慢ならなくなってきた。

 艶と温かみのある量感豊かな40〜50年代のマイルスに、ドライでシャープな乾いた音の出るメインシステム(Dynaudio C1とNmode)の音がどうしても合わないのだ。

 いや立体的な空間表現や音場感、緻密でリアルな解像度の高さでは、我が家のメインシステムはサブシステムよりはるかに勝る。つまり音色ではなく「音質」ならメインシステムの方がうんと上だ。

 だがウェットで艶やかな、いい意味で「雑味」のある40〜50年代マイルスの音には「音色」がまるで合わない。音が現代的すぎるのだ。

 この20年間、ずっと聴いていた2000年代以降の音質のいい現代ジャズなら、メインシステムで決まりだ。だが40〜50年代のマイルスに合うシステムも同時に欲しくなってきた。さて、それならJBLとマッキンの組み合わせか、ATCPASSのコンビで決まりだ。

 ああ、欲しいなぁ。

 ちなみにこの一ヶ月で私の耳はすっかりマイルスに慣れ、今更ながらこの年になってハードバップ時代のマイルスの良さを再発見しては楽しんでいる。

「えっ? マイルスってこういう良さもあったのか?」

 そんな感じで目から鱗が落ちまくっている。人間、年相応の嗜好や味わいってあるのだろう。おかげでとっくに古本屋に売ってしまった、マイルスの自伝本の新品をまたアマゾンで買い戻したりしている。

 ああ、ソースに合うオーディオが欲しいなぁ。

 まさかこんなことになるとは夢にも思わなかった。Cambridge AudioのDACを買ったのが運のツキだ。
 
 まあ「新しい目標ができた」といえば、そうなのだが。

 しかし問題がもうひとつある。メインシステムが2セットになると、今度は置く場所がない(笑)。

 こりゃJBLとマッキンはやっぱりやめて、艶のあるVIOLAを買い足してメインシステムを1セットのままにするのが正解か?

 ああ、悩ましい。

テーマ : オーディオ機器
ジャンル : 音楽

tag : JBLマッキントッシュATCPASSVIOLA

ソースの「味」を生かすオーディオこそ命だ

DacMagic_Plus
※Cambridge AudioのUSB-DAC、DacMagic Plus。50年代のまったりジャズの良さが出る。

高音質かどうか? が問題じゃない。キモは「味」だ

 このところ、大画面テレビでYouTubeの音ばかり聴いている。

 いまさらだが、ハマっているのはマイルス・デイビスの「4部作」である(ベタだなぁ)

 いや、というのもテレビと組み合わせているオーディオ機器が、50年代のマイルスの良さを最大限に引き出すキャラだからだ。別にどうしてもマイルスの4部作を聴きたいわけじゃなく、あまりにも「4部作」のソースの魅力が生かされるオーディオ機器だから聴いているのだ。

 ちなみにテレビと組み合わせてYouTubeを再生させている機器は、DYNAUDIOの名機Audience42(スピーカー)とSOULNOTEのsa3.0(アンプ)。USB-DACは、Cambridge AudioのDacMagic Plusである。

 このセットの音のキャラクターを決めているのは、明らかにUSB-DACだ。DacMagic Plusが、マイルス・デイビス「4部作」のいかにも50年代らしい艶と温かみのあるホットな音のテイストを表現するのにバッチリなのだ。低音に厚みがあるのもいい。

 もしこれが例えばメインシステムの方で使っているSOULNOTEのDACなんかだったら、台無しになる。いや「音が悪い」という意味ではなく、SOULNOTEはマイルス「4部作」の音色・音質とはまるで正反対に位置する、ひんやり冷たくシャープでカラカラに乾いた音色だからだ。つまりSOULNOTEでは、マイルス「4部作」ならではの「味わい」が出ないのだ。

 で、私はオーディオ機器のキャラに合わせ、ソースを選んで聴いてるってわけだ。

 いや本来ならこれって本末転倒で、ホントなら自分の聴きたい音楽に合ったオーディオ機器を選ぶのが正しい。だが今回の場合、私にしては珍しく試聴せずにUSB-DACを買っちゃったもんだから仕方ない。まあそのおかげでケガの功名、今さらながらに手垢のついた耳タコのマイルス4部作の「良さ」が改めて体感できているのだから儲けものだ。新しい発見である。

 何しろ同じ50年代のマイルス4部作を、メインシステムで組んでいるDYNAUDIOのC1やらNmodeやらで聴いてもソースの「良さ」と「味わい」がまったく出ない。非常に「現代的」で、冷たく切れ味の鋭すぎる音になっちゃう。50年代のマイルス4部作が、である。それじゃあ、味もへったくれもない。

 そんなわけでサブシステムのおかげでマイルス4部作の良さを再発見し、最近はサブシステムでYouTubeの音ばかり聴いているってわけだ。まあ普通の「オーディオマニア」ならあり得ないだろうけど、私はオーディオマニアじゃなく「音楽ファン」なので、こういう音の聴き方をしているのである。

 いやぁ、いいもんですよ。こういう音楽の聴き方も。

テーマ : オーディオ機器
ジャンル : 音楽

tag : DYNAUDIO_Audience42SOULNOTE_sa3.0Cambridge_Audio_DacMagic_PlusDYNAUDIO_C1Nmode

ViolaのSymphonyをください

フェイスブックで中古を見かけて即、電話した

ViolaSymphonyの中古を御社のフェイスブックで見かけたんですが」

 おっとり刀で某オーディオショップに電話した。

 すると店員さんいわく、

ViolaSymphony? ええと何年の記事ですか?」

「ええと……あ、ほら、2019年1月の最近の記事ですよ」

「え? 2019年? いまは2020年ですが?」

「あっ。1年前でしたか。えっと、当然もうない、ですよね?」

「はい。ありません」

 ちゃんちゃん。

 てなわけで犯行は未遂と相成った。もはやViolaで何度検索してみても、まったく在庫はない。

 やれやれ。

テーマ : オーディオ機器
ジャンル : 音楽

tag : ViolaSymphony

スイッチが入った

 ゆうべ突然、スイッチが入った。

 それまで所有機器にはすっかり満足していたし、大人しく大好きな音楽を淡々と静かに聴く毎日だった。ところが急に、スイッチが入った。

 かつてショップの試聴室で完全にノックアウトされたViolaのCadenzaとSymphonyが無性に欲しくなってきてしまったのだ。

 あわてて検索したところ、Symphonyは1台ありそうだがCadenzaがない。うーん、どうしたもんか。

 おまけに恐ろしいことに、オーディオをネタにしたYouTube配信をやってみようか? なんてことまで考え始めた。私はまったくどうしてしまったんだろう。

 まあ昔から何年かに一度は同様にスイッチが入り、とんでもないことを考え始めるのが常だった。今度もきっとまた同じ現象なのだろう。

 さて、どうなることやら。くわばら、くわばら。

初めてのオーディオ選びのコツ

スッキリ系か? こってり系か?

 まったく初めてオーディオを買う人に、製品を選ぶ際のアドバイスをするとしたらどうだろうか?

 その場合は目安として、澄み切った音が好みか? それともこってり味がついた音が好きか? の二択で考えるといい。音をおおざっぱにカテゴライズすると、大きくはこの2種類に分かれるのだ。

 前者は色付けのない音で、蒸留水のような透明感がありスッキリしている。「何もない空間」が手に取るようにわかるような音である。アンプに例えればNmodeなどが典型だ。

 一方、後者は逆に色付けのある音で、自分の好きなタイプの「色」がこってり乗っている。前者は「味」がないのに対し、後者は好きな種類の「味」があるものだ。

年齢と好みの音の関係とは?

 実は私は昔、こってりした後者の音が好みだった。アンプでいえばフランスのYBAみたいな音だ。このタイプは音に付いた「色」を楽しむような聴き方になる。どちらかといえば豊かな量感のある音だ。

 ところが年を取るにつれ、なぜか前者の透き通った音を聴くようになった。理由はよくわからないが、「味」のついた音を聴くのがしんどくなったということなのかもしれない。人間は年を取るにつれ、枯泉水のように枯淡な音を好むようになるのだろうか?

 ちなみに両者を聴き比べると、音色以外の要素として前者のタイプは立体的な空間表現がうまいケースが多い。私にとっては、この点も所有しているDYNAUDIOのスピーカーの立体感がある特徴とぴったりでいいあんばいなのだ。

やっぱり試聴は必要だ

 さて、だがそうはいっても、まだオーディオの音というものを一度も聴いたことがない人に「どちらが好みか?」といっても意味がない。ゆえにやはりどうしても、最寄りのオーディオ店に行き実際に音を聴いてみるのが必須になる。

 で、何機種か聴いてみて、自分は前者と後者、どちらが好みか考えてみる。そこでもし「後者だ」となったら、以後は後者のタイプのオーディオ機器を集中的に聴けばいい。

 こんなふうに自分の好みの音を自分でカテゴライズしながら聴けば、オーディオ選びにあまり迷わなくなる。決められない、ということがなくなる。実際に試してみるとよくわかる。

 さて、あなたはスッキリ系が好きか? それともこってり系が好きか? 試聴して自分はどちらのタイプなのか、体感してみよう。

テーマ : オーディオ機器
ジャンル : 音楽

音楽を聴くか? 音を聴くか?

モニタースピーカーは何のため?

 一部のオーディオマニアは「プロ用だから」などと言い、スタジオなどで使用されているモニタースピーカーをありがたがる。だが、えらいカン違いだ。

 モニタースピーカーは音楽鑑賞するためのものではなく、業務でモニタリングするためのものだからだ。

 レコーディングスタジオで使われるモニタースピーカーは音楽ではなく「音」をチェックし、修正するために存在する。音楽を楽しむためではなく、仕事で音をモニタリングするためのものだ。

 ゆえに人を感動させる必要などないし、音楽の奥深さを音で表現する必然性もない。もちろん音楽で人生を考えさせることもしない。モニタースピーカーはただひたすら、正確に音をモニタリングできれば用が足りる。

 この「業務に徹した正確さ」という特性を有難がる人もいるが、彼らは音を聴いているのであって音楽を聴いているのではない。

 むろんオーディオでお寺の鐘の音を聴くのは個人の自由だし、それについて他人がどうこう口出しするいわれはない。オーディオで大砲の音を聴こうが、嵐の様子を聴こうが自由だ。

 だがそういう世界は少なくとも私には関係ない。

 それだけのことである。

テーマ : オーディオ機器
ジャンル : 音楽

40年たって初めてわかる「モノの価値」

Katy_Lied

スティーリー・ダン「Katy Lied」はジャズだった

 ハードロックばかり聴いていた高校生のころ、スティーリー・ダンの「Katy Lied」(1975年)をよく聴いていた。このアルバムはなんてったって、エレクトリック・ギターが派手でかっこよかったからだ。

 当時の私は、ギターサウンドのかっこよさで本盤を聴いていた。所有していたヤマハのNS-690から、ディストーションの利いたギターの大音響を響かせて満足していた。

 ところがふと先日、YouTubeでたまたまこのアルバムをひさしぶりに聴き、愕然とした。

「え? あれはジャズだったのか」

 40年たって初めてわかる「モノの価値」ってあるんだなぁ。
プロフィール

Dyna-udia

Author:Dyna-udia
DYNAUDIOというスピーカーに出会ったせいで、こんなブログをやってます。

SP:Dynaudio Confidence C1 platinum,
Pre AMP:Viola Cadenza,
Power AMP:Viola Symphony,
DAC:SOULNOTE dc1.0,
CDT:SOULNOTE sc1.0

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